自律神経には交感神経と副交感神経があり,交感神経にはα受容体とβ受容体がある.副交感神経にはニコチン受容体とムスカリン受容体がある.
- 自律神経
- 交感神経
- α受容体
- β受容体
- 副交感神経
- ニコチン受容体
- ムスカリン受容体
- 交感神経
交感神経は「戦うか逃げるか fight or flight」な作用をする.強力な骨格筋の活動や筋肉への血流,心機能の促進,気管の拡張などである.また筋肉に十分な酸素と血液を送り込む必要があるが,α受容体は「不要な血管を収縮させる」ことで骨格筋への血液供給を増やし,β受容体は「必要な血管を拡張させる」ことで供給を増やす性質がある.
具体的には以下のようになる.
- 心臓はβ1で心筋収縮力と心拍数が増加.
- 皮膚の血管はα1で収縮,骨格筋の血管はβ2で拡張.
- 気管平滑筋はβ2で弛緩
副交感神経はエネルギー接種や同化作用に関係している.従って消化管の唾液胃液分泌や腸管壁の運動の促進,尿の排泄といった作用がある.大まかに,ニコチン受容体は神経筋接合部や自律神経節など神経に存在するのに対し,ムスカリン受容体は心臓や腸などの臓器に存在している.
こんな傾向を理解した上で教科書を読めば分かりやすいのではないかと思います.