肩こりや筋肉痛など慢性の痛みに対してロキソニンテープを使っている人は多いと思います.ロキソニンテープの正しい使い方をまとめます.
まず,添付文書を読むと,
用法及び用量 : 1 日 1 回、患部に貼付する。
と書いてあります.しかしこれではどれだけの枚数をいつどれだけの時間貼付すればよいのかが分かりません.
どこにどれだけの枚数を貼るのか?
ロキソニンテープを処方した医師から説明された通りにすればいいのですが,通常は痛みがある患部を覆うように貼付します.
どれだけの時間貼付するのか?
1日1回12時間貼付すれば十分です.このように貼れば1日2回24時間貼付するのと同等の効果があります*.
いつ貼付するのか?
いつでもいいみたいですが,お風呂に入る前に剥がして皮膚をきれいにするのがよいので,以下のようにするのが皮膚にやさしいと思います.
6時に起きて貼付 → 日中貼りっぱなし → 18時に剥がす → お風呂で皮膚を清潔にする → 皮膚がきれいな状態で就寝
副作用はないの?
ロキソニンは原因療法ではなく対症療法であるため,痛みの根本を治すのではなく,あくまでも痛みを和らげる作用であることに注意しましょう.皮膚の感染症を不顕性化する(症状を示さない)ので,感染がある皮膚に対しての使用は慎重に行います.
添付文書によると,そう痒(皮膚がかゆいこと),紅斑(皮膚が赤くなる),接触性皮膚炎(かぶれること)が見られる場合がありますが,頻度は10%以下と低く,重篤な副作用の報告はないとのことです.
したがって,副作用を怖がって貼らないよりは,痛みを和らげるために使ったほうがよさそうです.
補足
*ロキソニンテープのインタビューフォームに1%LX-A 4枚(400mg)を健康成人男子6例の背部に12時間経皮投与した時の血漿中濃度を測定したデータがあり,従来の1日2回貼付と同等の濃度となることが示されているので,1日1回12時間貼付すれば十分と言える.