悪性腫瘍の治療の選択において,放射線感受性が高いかどうかは非常に重要な要素です.癌を1つづつ覚えていくのが大変なので,放射線感受性で癌をまとめてみました.
Bergonié - Tribondeau の法則
Bergonié - Tribondeau(ベルゴニー・トリボンドー)の法則は,放射線感受性の大原則です.
- 細胞分裂の頻度が高い細胞
- 将来細胞分裂を多く行いうる細胞
- 未分化な細胞
であるほど,放射線感受性が高い.
例えば,悪性黒色腫はメラノサイト由来なので,分裂頻度は少なく将来分化することもないので,放射線感受性はとても低いです.
感受性
肉腫, 悪性黒色腫 <<< 腺腫 < 扁平上皮癌 <<< 胚細胞腫瘍,悪性リンパ腫,ALL,神経芽腫,Wilms腫瘍,Ewing肉腫,髄芽腫,網膜芽細胞腫 *1
肉腫や悪性黒色腫は非常に感受性が低いです. 腺腫も感受性が低いです.例えば胃癌は腺癌がほとんどで,放射線治療はほとんど意味がありません. 感受性が高いとされている癌は,小児に好発する癌とかなり一致するので,覚えやすいです.
*1:画像診断コンパクトナビより改変