みーは血液内科医 (みーの医学)

2016年3月に110回医師国家試験に合格し,初期研修を終え,現在は血液内科医として働いています.医療従事者のためのWebサービスであるLafLaboを開発しています.

マクロゴールとマグコロール

マクロゴールとマグコロール,よく見ないと違いが分かりません.濁点を移動し,ロとコを入れ替えただけですね. マクロゴール軟膏は軟膏基剤ですが,マグコロールはクエン酸マグネシウム液のことで下剤です. 見間違えないように注意しなければいけません.

デキサメタゾンの類似薬

デキサメタゾンはステロイド薬として有名ですが,類似薬がたくさんあるので整理してみました. デキサメタゾンにどのような性質を持たせるかを工夫し,様々な商品として販売されています.多様な薬があるのは,治療選択がたくさんるので便利な反面,いざどの…

クロルフェニラミンマレイン酸塩の頭の「d-」と「dl-」

光学異性体とは,化学構造式が同じでも鏡像関係にあるため,異なる物質のことです.光学異性体を区別するための方法として,RS記法が一般的ですが,生化学では伝統的にDL表記法をよく用いられます. クロルフェニラミンマレイン酸塩のD体は,H1受容体を介す…

硝酸イソソルビドと一硝酸イソソルビド

「硝酸イソソルビド」と「一硝酸イソソルビド」は似ているけれども異なります.なんとなく文字を追っていると,同じものと勘違いしそうです. 化合物の違い 一般名「硝酸イソソルビド」は,ニトロ基が2つ存在するのに対して,一般名「一硝酸イソソルビド」は…

ピルシカイニドとピルジカイニド

サンリズム®という商品名で有名な抗不整脈薬「ピルシカイニド」ですが,時々「ピルジカイニド」という表記も見かけるので,シに濁点をつけるべきなのか調べました. 三和化学研究所の文書に以下のような記載があります. 不整脈治療剤ピルジカイニド塩酸塩錠…

我が家で次亜塩素酸Naの運用を開始した

COVID-19の影響で,消毒用エタノールが品薄となっています.我が家はエタノールを用いた消毒で運用していましたが,備蓄がなくなったので,次亜塩素酸Naに切り替えました. 次亜塩素酸Naを用いた消毒は幅広い病原体に対して有効ですが,扱いに注意が必要です…

WHOがCOVID-19に対するにんにくの効果を否定

WHOがCOVID-19に関するデマを否定するページを公開しています. Coronavirus disease (COVID-19) advice for the public: Myth busters 興味深いのは,にんにくの効果を否定していることです. Can eating garlic help prevent infection with the new coron…

ICRwebのテストが分かりにくい

突然ですが,以下の解説を理解できますか? このチェックとバツをみると,選択肢1は正しく,選択肢2, 3は間違っているように思えます. 検出力は1-βなので,αエラーと検出力は関係ありません.したがって,選択肢1が誤りで,選択肢2, 3 は正しいです. つま…

αエラーとβエラーのゴロあわせ

統計学の仮説検定では,αエラーとβエラーを理解する必要があります. αエラー (偽陽性) : 帰無仮説が実際には真であるのに慌てて棄却してしまう βエラー (偽陰性) : 対立仮説が実際には真であるのに帰無仮説をぼんやり採用してしまう 慌ててαエラー ぼんやり…

新型コロナウイルスで何も説明しない

今日2020/4/1に新しい病院に入職しました. 最近は新型コロナウイルスの影響で,普段と異なる対応が多いです.厚生労働省も以下のような呼びかけを行っています. *1 そのため,辞令式は中止でした.致し方ないと思いました.ただし,オリエンテーションも中…

医師免許は3月中に取得するのがお得

医師給与は免許を取得してからの年数で決定されることが多いですが,一部の病院では,これをかなり厳密に運用するようです. みーが勤める病院は,免許取得月が3月ならば4月昇給で,4月の方は5月昇給だそうです. 1年異なると,月給で1-2万円変わります.医…

大麦で快便になった

みーは便秘気味で,排便は2日に1回程度,しかも固くてコロコロとした便のことが多かった. 食生活を見直してみると,どうやら食物繊維の量が不足している印象. 例えば,朝は牛乳とパン1枚,昼は麻婆豆腐定食,おやつに紅茶,夜は天ぷらとうどんとサラダを食…

患者さんとどう向き合うべきかをSNSから学ぶ

医師として仕事をしていると,ともすれば,病気のことばかりを伝えてしまいがちですが,患者さんが欲しがっている情報とは乖離しているように感じます.しかし,患者さんに「質問はありますか?」と聞いても,明確に質問してくださる人は少ないです.病気に…

気づいたら牛海綿状脳症(BSE)は収束していた

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が話題となっていますが,過去に発生した感染症とその対応を振り返るのが興味深いと思い,20年前に流行した感染症のその後をまとめてみました. Bovine Spongiform Encephalopathy (BSE) ,牛海綿状脳症とは,異常プリオ…

いろいろな動物の肺の仕組みと人工呼吸の方法

医師をしていると,ともすればヒトのことばかり勉強しがちですが,他の動物のことを勉強すると理解が深まります.いろいろな動物の肺の仕組みについてまとめてみます. 呼吸する3つの方法 呼吸(外呼吸)とは,空気に含まれる酸素を取り入れて,必要な組織に酸…

骨髄バンクから封書が届いた

みーの勤務先に,骨髄バンクから封書が届いたので,現在コーディネートを依頼している患者さんについての通知かと思い,不安になりながら急いで開封したら,中から出てきたものは "MONTHLY JMDP" *1でした. www.jmdp.or.jp 中身が分からないと心臓に悪いの…

風疹ワクチンのゴロあわせ

風疹ワクチンを打っていない世代が存在するようです. nettv.gov-online.go.jp 厚生労働省では、風しんの公的予防接種を受ける機会がなかった、1962(昭和37)年4月2日~1979(昭和54)年4月1日生まれの男性を対象として、風しんの抗体検査と予防接種を無料…

新型コロナウイルス感染症を身近に感じた症例

中国の深圳市から帰国した患者さんが,発熱を主訴に来院されました. 「武漢で新型コロナウイルスが流行していますが,深圳はどうですか?」と質問したところ,「うちの隣のマンションの人で,新型コロナウイルス感染症と診断された人がいたらしいですが,直…

亡くなる直前に蘇生行為をしないでほしい

先日の当直のときの話です. 70歳男性,肺癌 stage Ⅳ,脳転移,腹膜播種あり.3日前から呼吸が苦しくて食事ができないので家族が救急要請しました.来院時,酸素をリザーバー10L/分で投与されており,SpO2 測定不能,頸動脈を僅かに触れましたが,血圧測定不…

血液内科医も正しく言えない骨髄腫の治療薬

とある病院の血液内科が作成したスライドです. *1 よく見ないと分からないのですが,16個の薬品の内,表記間違いが7個 (44%) あります. シクロフォスファミド → シクロホスファミド *2 プレドニゾン → プレドニゾロン *3 レナリドマイド → レナリドミド *4…

原本照合とは

何かを証明するための書類を世の中で円滑に利用するためにはどうすればよいか,という実務的な運用方法の1つに,「原本証明」があります. 例えば,法人が作成した定款は,その所有者である法人が原本を保管します.公証役場はその法人が存在しますと証明す…

よい指摘

みーがお世話になっているA先生は,みーが作成した書類を提出すると,最も根本的な問題を1つだけ指摘してくださいます. そして,指摘に従って書類を修正すると,内容がとてもよくなるのです. よい指導とはこういうことなのかもしれません.

よく分からないがダメらしい

看護師さんに,「施設がダメらしいです.どうしたらよいですか?」と聞かれたので,「言われている状況がさっぱり分からないので整理して教えて下さい」とお願いしたけれども,理解ができなかったので,「何の施設ですか?」と質問したら,「ショートステイ…

FT3とFT4とTSHの単位

遊離トリヨードサイロニン(FT3)の基準値は 2.30~4.00 pg/mL *1で,遊離サイロキシン(FT4)の基準値は 0.90~1.70 ng/dL *2 で,甲状腺刺激ホルモン(TSH)の基準値は 0.500~5.000 μIU/mL *3です. すべて単位が異なりますので,症例報告を作成する際は注意が…

終末を生きる

先日,アニメ「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」を見ました. sneakerbunko.jp 公式サイトの紹介文を引用します. 妖精兵器と呼ばれる少女たちと生き残った準勇者との儚くそして切ない物語. ... 死にゆく定めの少女妖精た…

ブログの統合について

諸般の事情のため,医学生の時に作ったブログ「みーの医学」,初期研修の時に作ったブログ「みーの初期研修」,それ以降に作ったブログ「みーは血液内科医」を統合し,「みーは血液内科医」という名前の1つのブログにしました. 今後ともよろしくおねがいい…

褥瘡のDESIGNについて

褥瘡の治癒過程を評価するためのツールとして,日本褥瘡学会はDESIGN®を提唱しています*1. DESIGNはDepth(深さ),Exudate(滲出液),Size(大きさ),Inflammation/Infection(炎症/感染),Granulation tissue(肉芽組織),Necrotic tissue(壊死組織)の6つの評価…

骨髄バンクに対するご意見

みーは血液内科医として白血病の患者の診療をしております.今まで全例が血縁者ドナー又は臍帯血移植となっており,実際に骨髄バンクに依頼したことはないのですが,今後の診療に活かすためにまとめました. なお,成功例は骨髄バンクスペシャルサイトに多数…

正しく内服するのは難しい

処方箋にはいろいろな指示があります.「毎食後に1錠づつ内服」「朝食後に1錠内服」などが一般的です.食事の後に薬があるのは生活習慣としても馴染みやすいです. 食後ではいけない薬も存在します.例えばビラノアは抗アレルギー薬ですが,1日1回空腹時に1…

セカンド・オピニオンに不満

悪性リンパ腫を患った90歳の患者さんと,今後の方針について相談をしていました. 悪性リンパ腫は治療抵抗性で,高齢のため治療の選択肢が限られており,厳しいことを説明しました.家族がセカンド・オピニオンを希望されたので,手配しました. セカンド・…