血液内科
第Ⅷ因子インヒビター 検出せず 第Ⅸ因子インヒビター 4 BU/mL 凝固抑制因子検査の一部 (第Ⅷ因子と第Ⅸ因子) には,BU/mL という単位が記載されている場合があります.これはどういう意味なのでしょうか? ベセスダ単位 (BU) とは,正常血漿 1 mLに存在する,凝…
みーの勤務先に,骨髄バンクから封書が届いたので,現在コーディネートを依頼している患者さんについての通知かと思い,不安になりながら急いで開封したら,中から出てきたものは "MONTHLY JMDP" *1でした. www.jmdp.or.jp 中身が分からないと心臓に悪いの…
とある病院の血液内科が作成したスライドです. *1 よく見ないと分からないのですが,16個の薬品の内,表記間違いが7個 (44%) あります. シクロフォスファミド → シクロホスファミド *2 プレドニゾン → プレドニゾロン *3 レナリドマイド → レナリドミド *4…
みーは血液内科医として白血病の患者の診療をしております.今まで全例が血縁者ドナー又は臍帯血移植となっており,実際に骨髄バンクに依頼したことはないのですが,今後の診療に活かすためにまとめました. なお,成功例は骨髄バンクスペシャルサイトに多数…
悪性リンパ腫を患った90歳の患者さんと,今後の方針について相談をしていました. 悪性リンパ腫は治療抵抗性で,高齢のため治療の選択肢が限られており,厳しいことを説明しました.家族がセカンド・オピニオンを希望されたので,手配しました. セカンド・…
血液内科領域のレジメンでは,足し算引き算で名前がややこしく変わります. 例えば,CHOP療法は悪性リンパ腫の治療の基本となるレジメンです. CHOP療法(シクロホスファミド,ドキソルビシン,ビンクリスチン,プレドニゾロン) それぞれの薬の頭文字を繋げ…
80歳台の男性,多発性骨髄腫で,IgGが200 mg/dL (基準値 870-1700) の患者さんが発熱しました. 易感染性宿主のため,血液培養含め血液検査と尿検査と胸腹部CTを行いました.CRP 0.6 mg/dL,画像所見含めて感染症を示唆する所見に乏しかったのですが,ひとま…
他科のA先生より,「赤血球輸血で膨疹を症状とするアレルギーの既往がある人に輸血をしたいんだけど,どうすればよいかな?」と質問があったので,「ネオマレルミン1錠を前投与してから輸血してはいかがでしょうか.」と返答したところ,「血液内科のB先生(=…
みーが血液内科医として働いた5月から7月の3ヶ月間,自分の患者に投与した血液製剤の添付文書を集めてみました. (照射)赤血球液-LR「日赤」49個 (照射)濃厚血小板-LR「日赤」 24個 (照射)濃厚血小板HLA-LR「日赤」1個 新鮮凍結血漿-LR「日赤」120 4…
みーの病院の研修は,主体性が求められます.指導医にやりたいことを言えばやらせてもらえることがほとんどですし,逆に言われたことを淡々とこなすだけでも問題はありません. m3.comに「研修病院選び方ご法度」というシリーズの記事があります.下記に日本…
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)を勉強すると登場するのが,von Willebrand factor (vWf) と,a disintegrin-like and metalloproteinase with thrombospondin type 1 motifs 13 (ADAMTS-13)です. ADAMTS-13は,「アダムティーエスサーティーン」と読むよう…
慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬である,チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)は現在たくさん開発されています.現在はイマチニブ (グリベック®),ダサチニブ (スプリセル®),ニロチニブ (タシグナ®),ボスチニブ (ボシュリフ®)が存在し,それぞれ特有の副作用があり…
悪性リンパ腫に対してR-CHOP療法をしていた患者さんの白血球数が1000近くに低下してきたので,G-CSF製剤(=白血球数を増加させる薬剤)を投薬したところ,3日後に腰痛が出現しました.血が湧き上がるようにドクドクと拍動するような痛みとおっしゃっていました…
多発性骨髄腫の症状はCRABと覚える,というのが有名です. C (Calcium elevation) R (Renal insufficiency) A (Anemia) B (Bone disease) 高Ca血症,腎機能障害,貧血,骨病変,の4つの頭文字です.しかし,こういった症状が出てからではQOLが低下するという…