みーの医学

2016年3月に110回医師国家試験に合格しました.医療従事者のためのWebサービスであるLafLaboの開発者です.

回旋異常のまとめ (前方後頭位など)

前方後頭位,前方前頭位,後方後頭位,前方後円墳などはややこしいのでまとめておきます.

まず最初に以下の定義を覚えます.

(b)方(a)頭位とは,児頭の(a)頭部が進行方向を向いていて,それが母体の(b)方向を向いていることです.

( (a)と(b)には前か後が入ります.)

例えば正常な回旋では前方後頭位をとりますが,児頭の後頭部が進行方向を向いていて,その後頭部が母体の前方向を向いている状態です.

 (上の図で上が母体の腹側で,下が背側です)

正常な第二回旋では,母体の肛門を見る向きになって,顎を引くので後頭部(小泉門)が進行方向を向きます.したがって後頭部は母体の前方を向くので,前方後頭位です.なので前方後頭位が正常です.

進行方向を向く部分によって,後頭位(正常)の他に,前頭位,額位,顔位(異常)があります.

母体に対する方向によって,前方位(正常)の他に後方位(異常)があります.後方位では母体の恥骨結節を見る向きなので通常とは逆向きになります.

余談ですが,前方後円墳は四角い方が前で丸い方が後です.前だの後だの本当にややこしいですね.

参考:STEP産科