みーは血液内科医 (みーの医学)

2016年3月に110回医師国家試験に合格し,初期研修を終え,現在は血液内科医として働いています.医療従事者のためのWebサービスであるLafLaboを開発しています.

食道切除術の再建ルート

食道癌の手術では食道切除術を行うが,この時に消化管を繋ぎ直さないといけない.この再建方法には現在3つの方法があり,胸壁前(胸骨前),胸骨後,後縦隔(胸腔内)を経由して消化管を再建する.

昔は胸壁前ルートが主流で,胸骨後がその後主流となり,現在は後縦隔ルートが普及しつつある.

方法が複数あるということはそれぞれにメリット・デメリットが存在するわけで,以下のようにまとめられる.

  • 胸壁前:縫合不全の際に容易にドレナージできる.美容的に悪い.距離が長く血行不良や縫合不全を起こしやすい.
  • 胸骨後:上と下の間.
  • 後縦隔:生理的な経路であるし,最短距離なため縫合不全を起こしにくい.縫合不全が起こると致命的な膿胸に至る.

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つまり,リスクが低いけどイマイチな胸壁前ルートと,リスクが高いけどいい感じな後縦隔ルートを理解し,その間の胸骨後ルートはその中間的な手法なわけである.