内科専門研修で使用する症例登録システムであるJ-OSLER の情報をまとめてみました.2018/07/08現在の情報であり,今後変更されるかもしれません.
J-OSLER
料金
日本内科学会会員は無料,非会員は年額20,000円(税別)*1です.日本内科学会会員の年会費が9000円*2なので,「安くなるから,みんな内科学会に入会してね!」ということなのでしょうか.
ユーザー登録
J-OSLERに新規登録します.勤務先の病院の研修担当の先生に一声かけて,担当指導医が誰かを確認しましょう.その人を担当指導医に指定して,「先生を担当指導医にしたので,承認をお願いします」と一声かけて,承認されたらやっと使用できるようになります.みーの病院ではこれに1ヶ月かかりました...
指導医が2人いる?
J-OSLERのシステムでは担当指導医と症例指導医の2種類の指導医が存在し,それぞれ異なる役割があるようです.担当指導医は「専門医研修の担当」の意味のようです.したがって,現在の勤務先で受け持った症例の担当指導医は全員同じになるようです.
症例指導医は「症例ごとの指導医」の意味のようです.例えばA先生と受け持った症例ならば,症例指導医はA先生に,B先生と受け持った症例ならば,症例指導医はB先生というふうに,症例ごとに変わるようです*3.
J-OSLERで表示される項目が対応していないのも混乱を招いています.症例登録画面の「評価者」が担当指導医のことで,「この症例の指導医」が症例指導医のことなのだそうです.
外来症例も使える?
J-OSLERの症例登録画面で「担当状況」の項目に,入院症例,外来症例(一般),外来症例(救急),外来症例(院外、在宅等)があり,外来症例が使えるならば一瞬で症例集まるぞ!と喜びましたが,どうやら違うようです.
「外来症例は最大20名,その中から病歴要約の提出を7例まで認める*4」と画像内に明記されており,200以上必要な症例数の1割までしか認められないようです.本文ではなく画像の中に記載されているので,検索してもヒットしないのです...
初期研修医の症例も使える?
J-OSLERに初期研修の指導医という項目があり,初期研修医の症例も使えるのかとワクワクしましたが,限定的な措置のようです.
「初期研修時の症例は例外的に各研修プログラム委員会が認める内容に限り,その登録が認められる(最大80症例を上限とすること.病歴要約への適応については最大14使用例を上限とすること)」と明記されています.ただし,各研修プログラム委員会が認めなければならず,後期研修をサボって200症例中80症例を研修医症例で提出するのは,印象が悪そうです.
病歴要約の作成
症例登録が完了し,担当指導医が承認することで,病歴要約が作成できるようになります.内容は初期研修医のレポートと同じような内容ですが,これを3年間で29症例行った上ですべて承認をもらうというのは,意外と時間がかかりそうです.
症例登録が大変
J-OSLERに症例を簡単に登録するためのソフトウェアを公開しました.よろしければ使ってみてください.