みーは血液内科医 (みーの医学)

2016年3月に110回医師国家試験に合格し,初期研修を終え,現在は血液内科医として働いています.医療従事者のためのWebサービスであるLafLaboを開発しています.

医者とエンジニアの攻防

みーが初期研修医として働いていた時に,いくつかの病院に務める機会がありました.

A病院の電子カルテは,A病院で作られたソフトウェアでした.A病院の昔の院長がパソコン好きで,世の中に電子カルテがほとんど普及していなかった頃から,電子カルテを自病院で開発しているという歴史を伺いました.なるほど,こだわりの電子カルテなのだな,と期待しながらカルテにログインしたところ,突如としてエラーが表示され,シャットダウンしました.観察するにActiveXで動くソフトウェアのようでした.指導医に相談したところ,「あーうちのカルテはよく止まるから,さっと記録してさっと閉じないとね」というお言葉をいただきました.

医者が集まる会議がありましたが,議題の多くは電子カルテに関連するものでした.その会議には病院が雇っているエンジニアも参加していました.医者は,いかに電子カルテが機能していないかを事細かに説明し,エンジニアは,いかに問題点を修正しようとしているかを事細かに説明していました.両者の話し合いは常に平行線で,結局みーが勤務した1ヶ月の間には何も変わりませんでした.

B病院の院内電話は,WiFiを利用して構築した院内ネットワークを使うIP電話でした.しかし,院内電話で通話すると,音声がブツブツと途切れるため,会話もままならないものでした.「患者さんのタケムラさんの薬について相談したいのですが,ラシックスはそろそろ終了しますか?」「え?誰についての相談?」「ですから,タケムラさんのラシックスです.」「もう分からへんから,今病棟にいるから来て.」「あ,はい分かりました.」電話は全く使い物になっていませんでした.

医者が集まる会議がありましたが,議題の多くは院内電話に関連するものでした.その会議には病院に電話システムを導入したエンジニアも呼ばれていました.医者は,いかに院内電話が機能していないかを事細かに説明し,エンジニアは,いかに問題点を修正しようとしているかを事細かに説明していました.両者の話し合いは常に平行線で,結局みーが勤務した2ヶ月の間には何も変わりませんでした.

医者として働いてみて,病院のシステムは,思ったよりもうまく動いていないことが多いように感じています.