みーの医学

2016年3月に110回医師国家試験に合格しました.医療従事者のためのWebサービスであるLafLaboの開発者です.

神経学的高位診断の覚え方

神経学的高位診断は,脊椎の障害レベルを運動機能などから診断することです.

上腕と前腕

  主な動作筋 運動機能
C1-3 胸鎖乳突筋 頭部の前屈と回転
C4 横隔膜と僧帽筋 呼吸と肩甲骨挙上
C5 三角筋と上腕二頭筋 肩関節屈曲外転伸展と肘関節屈曲回外
C6 大胸筋と橈側手根伸筋 肩関節内点と手関節背屈
C7 上腕三頭筋と橈側手根屈筋 肘関節伸展と手関節掌屈
C8-Th1 指の屈筋群と手内筋 指の屈曲と手の巧緻運動

みー的な覚え方は,まず,胸鎖乳突筋は副神経支配なので,C1-3と分かります.次に,C4の損傷で,横隔膜による呼吸ができず,重症の場合は死ぬ → 4 と覚えます.

C5からC7は以下のポーズで覚えます.

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C5は「マッスル!」とした時に使う筋肉が麻痺し,C6は頬杖をつく時に使う筋肉が麻痺し,C7は"Come on!"と挑発する時に使う筋肉が麻痺する,と覚えます.(厳密には少し違いますが,これらをイメージして上の表を思い出すことを目的としているので,気にしないでください.)

C8-Th1は指らへんです.

こんな感じでポーズを取りながら声に出して何回か練習すれば自然と覚えられますので,試してみて下さい.これで以下の問題が解けるはずです.

生後1週間の新生児.4093gで出産.分娩の際,肩甲が出ず,無理矢理に引っ張りだした.現在上肢の外転障害が生じている.しかし手に指を持っていいくと指を掴むことができる.障害部位として最も考えられるのはどれか?
1. C1-C2
2. C3-C4
3. C5-C6
4. C7-C8
5. Th1-Th2

上肢の外転障害なので,マッスル!ができないわけです.なのでC5の可能性が高いですね.また, 指を掴むことができるので,C8-Th1は障害されていない可能性が高いです.なので,答えはC5-C6となります.

参考:QB CBT 69

下肢

高位 障害神経根 感覚障害 運動障害 反射異常
L3-L4 L4 下腿内側 前脛骨筋(膝関節伸展不良) 膝蓋腱反射減弱
L4-L5 L5 下腿外側から前足部
母趾から第4趾背面
超母趾伸筋(かかと立ち困難)  
L5-S1 S1 下腿背面
足外側第5趾背面,足底
長短腓骨筋(つま先立ち困難) アキレス腱反射消失・減弱

まずは母趾がL5であることを覚えます.L4はL5より前を,S1はL5より後を支配するので,L4の障害で前脛骨筋が障害されて,膝関節伸展不良となり,S1の障害で長短腓骨筋が障害されてつま先立ち困難となります.

参考:QB CBT 70