ACE阻害薬と ARB は 降圧薬として用いられますが,他の降圧薬と比較して「腎保護作用」という特徴があります.
アンジオテンシンIIは糸球体の輸出細動脈を収縮させる作用があり(アンギオテンシン=アンギオ+テンション=血管の張力を上げる),このため糸球体内圧が上昇します.ACE阻害薬とARBはこれの働きを阻害するために,糸球体内圧の圧力上昇を抑制し,タンパクの漏れだしを抑えることができるからです.
その代わり,輸出細動脈が弛緩することで,腎血流が不安定になり,腎機能(GFR)の低下が起こる可能性があるので注意が必要です.