みーの医学

2016年3月に110回医師国家試験に合格しました.医療従事者のためのWebサービスであるLafLaboの開発者です.

AST/ALTの鑑別のゴロ合わせ

ASTとALTは肝細胞に存在する酵素で,肝細胞が障害されることによって血中に逸脱します.これを測定することで,疾患を類推することができます.

両方とも同じような酵素ですが,違いもあります.

  • 肝臓にはALTよりもASTの方がたくさんある.
  • 中心静脈周囲はASTがたくさんあるが,門脈域ではALTの方がたくさんある.
  • ASTは肝細胞,筋細胞,赤血球内に存在する.ALTは肝細胞内に存在する.
  • 半減期はALTの方が長い

存在する細胞は,ASTのSはSystemic(全身)のS,ALTのLはLiverのLと覚えればよいでしょう.

半減期は,ASTのSはshortのS,ALTのLはlongのLと覚えればよいでしょう.

これらの性質が複合的に組み合さり,疾患によってASTとALTの上昇に違いが出てくるわけですが,ゴロ合わせで覚えた方が早いです.

朝に学校あるべきか

朝(AST優位)に学(肝癌)校(肝硬変)ある(アルコール性)べきか(劇症肝炎).これ以外はALT優位.

学校の始業時間は早いからなかなか起きられない人が愚痴っている言葉です.

これでだいたいの問題が解けます.