肝臓は様々な機能を担っているので多くの検査値より多角的に機能を評価する必要があります.これをまとめてみました.
見出し
肝臓の機能
Alb アルブミン
ChE コリンエステラーゼ
T-Chol 総コレステロール
PT プロトロンビン時間
T-Bil 総ビリルビン
- I-Bil 間接ビリルビン
- D-Bil 直接ビリルビン
肝細胞障害の程度
- AST
- ALT
- LDH
胆道系排泄障害の程度
- ALP アルカリフォスターゼ
- LAP ロイシンアミノペプチダーゼ
- γGTP
肝臓の線維化の程度
- A/G比 アルブミン/グロブリン比
- P-III-P (IIIは3) (type III procollagen-N-peptide)
- ZTT zinc sulfate turbidity test
- TTT thymol trbidity test
- ヒアルロン酸
色素排泄能
- ICG 負荷試験
腫瘍マーカー
- AFP α-fetoprotein
- AFP-L3分画
- PIVKA-2 protein induced by vitamin K absence or antagonist-Ⅱ
詳細
肝臓の機能
Alb アルブミン
- 半減期 20 days
ChE コリンエステラーゼ
- 半減期 10 days
- 肝臓が障害されると低下.脂肪肝肥満糖尿病ネフローゼ症候群(Albとの乖離)甲状腺機能亢進症で上昇.
T-Chol 総コレステロール
PT プロトロンビン時間
- 半減期 \~1 day と短い
- 肝臓の合成能の鋭敏な指標
- Vit. K欠乏では肝臓は正常なのに低下する (ワーファリン)
T-Bil 総ビリルビン
< 1
I-Bil 間接ビリルビン
- 肝細胞処理前
- 溶血性黄疸
- 例外として肝不全では間接ビリルビンがより著しく上昇
D-Bil 直接ビリルビン
幹細胞処理後
皮膚掻痒 (ひふそうよう)
肝細胞性黄疸
- 尿中ウロビリノーゲン上昇)\
閉塞性黄疸
- 尿中ウロビリノーゲン低下
肝細胞障害の程度
逸脱酵素を測定する
AST
- < 40 U/L
- 全身の細胞で発現しているので肝細胞の障害のみではない
ALT
- < 40 U/L
- 肝臓特異的に発現している.LiverのL
- ALT優位となるのは急性肝炎の回復期慢性肝炎肥満による脂肪肝ぐらいで後はAST優位
LDH
- まあいろいろ
胆道系排泄障害の程度
ALP アルカリフォスターゼ
LAP ロイシンアミノペプチダーゼ
γGTP
- < 80
- 胆道疾患で上昇するが肝臓の障害(急性肝炎、慢性肝炎、アルコール性肝炎、薬物肝障害、肝硬変、肝癌)でも上昇
肝臓の線維化の程度
A/G比 アルブミン/グロブリン比
- 肝障害ネフローゼ症候群悪性腫瘍で上昇
ZTT zinc sulfate turbidity test
- IgGを反映
TTT thymol trbidity test
- IgMを反映
ヒアルロン酸
色素排泄能
- ICG 負荷試験
腫瘍マーカー
AFP α-fetoprotein
AFP-L3分画
PIVKA-2 protein induced by vitamin K absence or antagonist-Ⅱ
- Vit.K不足 (ワーファリン) で劇的に上昇