水晶体偏位は,Zinn小帯の断裂や欠損によって,水晶体の偏位を呈する状態です.水晶体偏位を来す先天性疾患として以下の3つが有名です.
- Marfan 症候群: AD, 上方脱臼
- Ehlers-Danlos 症候群: AD
- ホモシスチン尿症: AR, 下方脱臼
(AD: 常染色体優性遺伝, AR: 常染色体劣性遺伝)
Marfan症候群とホモシスチン尿症は水晶体が脱臼しやすい方向が決まっています.これを覚えるためのゴロ合わせがこちら.
Marfan → fun ⤴, ホモシスチン→沈 ⤵
Marfanはfunで楽しいので,アゲアゲに上方脱臼,ホモシスチン尿症は気持ちが沈んでorzと下方脱臼するということです.
Ehlers-Danlos 症候群は含まれませんが,この3つの疾患はいずれも痩せ型の高身長,クモ状指,側湾など共通の骨格系症状を来すので併せて覚えましょう.