みーの医学

2016年3月に110回医師国家試験に合格しました.医療従事者のためのWebサービスであるLafLaboの開発者です.

獣医師の皆様,LafLaboで経過表を作成してみませんか

獣医師の皆様は,動物を診察したり,動物の病気を研究するなど,日々忙しく過ごしていらっしゃると思います.症例報告や研究発表の文書作成に時間がかかるのをなんとかしたいとお思いの方も多いと思います.

LafLaboではそんな皆様のお悩みを解決する経過表作成ソフトを提供しています.もともとは医師である私が,研修医時代に文書作成の時間を軽減したくて作り出したソフトウエアなのですが,近頃は,医師のみならず獣医師の皆様にもご活用いただいていることがわかってきました.特に内科的症例に利用するとわかりやすく美しい経過表が簡単に作成できます.疾患の経過表は人も動物も概ね同じなので,気軽にお試ししていただけると思います.

LafLabo経過表に掲載しているサンプルを掲載いたします.これらは,引用文献に掲載されている図をもとに,LafLaboで独自に作成したものです.仕上がりの美しさをご覧ください.

甲状腺機能低下症によってインスリン抵抗性を示した糖尿病の犬の1例

https://doi.org/10.11252/dobutsurinshoigaku.29.20

6歳,避妊雌のトイプードルに脂質異常を伴う急性膵炎と糖尿病が認められ,甲状腺機能低下症も疑われた。治療により急性膵炎は終息したが,高血糖は持続した。このため,インスリン療法の変更や脂質異常の改善を試みたが,高血糖は改善しなかった。そこで甲状腺ホルモンを補充したところ,持続する高血糖は改善した。このことから甲状腺機能低下症によるインスリン抵抗性が示唆された。臨床的に甲状腺機能低下症がインスリン抵抗性を示すことは多くないが,持続する高血糖を呈する場合は考慮する必要があると思われた。

Fig. 2 第 1 病日から第 130 病日における中性脂肪(TG),総コレステロール(T-Cho),糖化アルブミン(GA)の変化

Fig. 3 第 130 病日から第 520 病日における中性脂肪(TG),総コレステロール(T-Cho),糖化アルブミン(GA)の変化

自然発生糖尿病ハムスターに対して酪酸菌培養液が奏功した1例

https://doi.org/10.11252/dobutsurinshoigaku.28.58

抄録 ハムスターの糖尿病は,遺伝的なものとしてI型糖尿病がジャンガリアンおよびチャイニーズハムスターで知られている。また,人間と同様に生活習慣病としてのII型糖尿病も多い。ハムスターの糖尿病に対し積極的なインスリン治療を行うことは少なく,II型の場合は食事療法や食生活の見直しによって改善することもあるが,基本的には多飲多尿の管理と,免疫低下による感染症や合併症を防ぐことが第一となる。今回,多尿を主訴に来院したハムスターに尿糖が確認されたため,酪酸菌培養液を投与した結果,飲水量の低下,および多尿の改善が認められたため,報告する。

ヨツユビハリネズミ(Atelerix albiventris)のクリプトスポリジウム症に関する検査法および治療に関する検討

https://doi.org/10.11252/dobutsurinshoigaku.28.13

ハリネズミにおいてクリプトスポリジウムはCriptosporidium parvumとC. erinacei (hedgehog genotype)が検出されている。国内ではCryptosporidium horse genotypeが一例のみ報告されている。今回,国内で飼養管理されているハリネズミの3個体からhorse genotypeが検出された。クリプトスポリジウムの検出方法としてコマーシャルラボでのPCR,院内でのショ糖遠心浮遊法,Kinyoun抗酸菌染色法を実施したが,院内でのKinyoun抗酸菌染色が適当であると判断された。治療についてはパロモマイシンの経口投与が有効である可能性が示唆された。

脾臓摘出術のみで寛解した非再生性免疫介在性貧血の犬の1例

https://doi.org/10.11252/dobutsurinshoigaku.27.153

5歳2カ月齢,未去勢雄のパピヨンが1週間前からの運動不耐性を主訴に来院した。一般血液検査では重度の非再生性貧血が認められた。骨髄検査では赤芽球系細胞の見かけ上の成熟停止を伴った過形成,およびマクロファージによる赤芽球系細胞の貪食像を認めた。以上の所見より非再生性免疫介在性貧血と診断した。薬物療法を導入することなく脾臓摘出術を実施したところ比較的速やかに良好な反応が得られ,その後も免疫抑制剤による治療を行うことなく良好に維持できている。

外科療法およびトセラニブの投与で⻑期⽣存した腎細胞癌、肺転移の⽝の1例

https://www.samec.jp/veterinarians/upload-docs/2018714112254.pdf

投与状況から,治療中のコメントまで,幅広い内容を表現できます.以下のリンクよりお試しください.