みーは血液内科医 (みーの医学)

2016年3月に110回医師国家試験に合格し,初期研修を終え,現在は血液内科医として働いています.医療従事者のためのWebサービスであるLafLaboを開発しています.

気づいたら牛海綿状脳症(BSE)は収束していた

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が話題となっていますが,過去に発生した感染症とその対応を振り返るのが興味深いと思い,20年前に流行した感染症のその後をまとめてみました.

Bovine Spongiform Encephalopathy (BSE) ,牛海綿状脳症とは,異常プリオンタンパク質が主に脳に蓄積し,脳の組織がスポンジ状となり,異常行動,運動失調などの神経症状を示し,最終的には死に至る病気です*1

1980年代に数千頭もの牛が死に,BSEは社会問題となりました.アメリカから牛肉の輸入が禁止され,2003年には吉野家で牛丼販売が休止となったのは印象的です*2

BSEを発症した牛を原料にした餌により,プリオンが水平伝播することが分かり,肉骨粉の規制が行われ,牛の特定部位の食用が禁止されました.また,BSEの全頭検査が行われるようになりました.こういった対策が功を奏し,徐々に発症頭数が減り,感染は収束しました.

また,BSEに関連して牛肉産地偽装事件なども発生し,食品の品質管理に関して対応がなされ,牛肉のトレーサビリティなど,食品の安全を担保するためのシステムが構築されました.

2020年現在,牛肉は安定して供給されており,吉野家では気軽に牛丼が食べられるようになっています.

吉野家で牛丼販売が休止となったとき,みーは小学生でした.当時は食事がどうなるんだろうと不安でしたが,次第に収束し,気づいたらまた牛丼を楽しめる時代になりました.

COVID-19について不確定なことが多いですが,いろいろな人の努力で社会が良い方向に向かうことを祈っています.