みーの医学

2016年3月に110回医師国家試験に合格しました.医療従事者のためのWebサービスであるLafLaboの開発者です.

2019-01-01から1年間の記事一覧

1日3食そうめん

化学療法で入院中の女性患者さんが食欲不振となり,「そうめんならすすーっと食べられるかしら」とおっしゃいました.その後カルテを見ると,朝昼晩3食そうめんになっていて,食塩相当量が 19 g/日 になっていました.食塩相当量は 7.0 g/日未満が推奨*1され…

妻の根回し

腰椎圧迫骨折の患者さんが入院となり,骨粗鬆症の治療を開始しました.リハビリの目標を相談した際に,妻が「掃除機をかける動作を目標にしましょう」と提案されました.リハビリ開始直後は腰痛で辛そうでしたが,家族や看護師,理学療法士に励まされ,次第…

Intelの脆弱性「MDS」

2019年の5月に,IntelのCPUに関する新たな脆弱性が報告され,Microarchitectural Data Sampling (MDS)と名付けられたそうです. On May 14, 2019, Intel and other industry partners shared details and information about a new group of vulnerabilities …

ショックな夢

とある患者に薬を点滴投与し始めた直後,意識障害,便失禁,収縮期血圧 60 mmHg という状況になり,アナフィラキシーショックを発症したと判断して,即座に点滴を止めて,「アドレナリン 0.3 Aを用意してください!」と叫びながら,モニターを装着しながら点…

主訴:口臭

症例:50歳 女性 主訴:口臭 現病歴:来院日の朝から口臭を自覚し,舌癌を心配して来院した. 既往歴・併存症:なし アレルギー:なし 内服薬:なし 身体所見:口腔内は腫瘤や発赤なく,歯垢や歯石なし.ニンニクの臭いあり. この患者さんはニンニクが苦手…

他院からの紹介患者は必ずイマイチ

他院から紹介される患者の治療内容や状態はイマイチなことが多いと感じています.ついつい,なんでこんな状態まで放置するんだ,なにも検査してないぞ,などと愚痴をこぼしてしまいます. しかし,よく考えると,紹介元の病院では適切な診療ができないから紹…

点滴で調子が悪くなる

発熱性好中球減少症で状態が悪化した患者さんに,いつものように抗生剤を点滴投与していました. 患者:「先生,点滴外してください.」 みー:「どうしてですか?」 患者:「点滴が始まると必ず体調が悪くなるからです.これがなければ体調が良くなると思う…

肺炎患者が多いと言うけれど

肺炎患者が多いので,みーが勤務する病院には肺炎当番という制度があり,内科系の診療科が順番に持ち回りします. 先日,肺炎当番だから担当しなさいと,肺炎の患者さんを入院で診療するように言われました. その患者さんを評価したところ,典型的な市中肺…

頻尿なのに

頻尿を主訴に来院した患者さんに対して,膀胱炎が疑われるので尿検査をしましょうと提案しました. しばらくしても結果が出ないので様子を見に行くと,「尿が出ないです」と言われました. 「それは頻尿ではないです」と言いたくなったのをグッとこらえたみ…

既往歴:キーパーソン

タイトルにおかしな所がありますが,気づきましたか? 既往歴にパーキンソン病があると見間違った読者も多いのではないかと思いますが,「パーキンソン」と「キーパーソン」はあまりにも似ています.

話しませんという話

とある講演会の開会式の出来事です. 司会の先生:「今回,特別講演をご発表いただきますA先生は,***について大変素晴らしい業績をお持ちで,A先生の業績は皆様周知のことと思いますので,今回の挨拶では敢えて話をしないでおこうと思います.それでは,…

とりあえずヤバイらしい症例

A先生から電話がありました. 「今度の患者さんやねんけど,あのね,すごいことが書いてあるねん.これは外科のカルテやねんけど,いや,すごいことやね,これ.うん.もともと精神科にかかっているみたいやねんけど,困った.これね,ちょっと先生の意見を…

βDグルカンの偽陽性に振り回されない

80歳台の男性,多発性骨髄腫で,IgGが200 mg/dL (基準値 870-1700) の患者さんが発熱しました. 易感染性宿主のため,血液培養含め血液検査と尿検査と胸腹部CTを行いました.CRP 0.6 mg/dL,画像所見含めて感染症を示唆する所見に乏しかったのですが,ひとま…

広告掲載の変更とLafLabo公開のお知らせ

「みーの医学」をご覧いただきありがとうございます. ブログ運営費用を得るために,長らくGoogle AdSense(™)の広告を掲載していました. この度,管理人の「みー」が開発した,LafLaboという医療従事者向けのウェブサービスの公開に伴い,当ブログのGoogle …

最悪なゴロ合わせ「6つのR」

薬を正しく使用するために,「6つのR」を確認しましょう,と指導がありました. (3)誤薬の防止 与薬に関する事故は、医療事故のなかでも頻度が高く、対象患者・薬剤・目的・用量・用法(経路)・投与時間の間違いによるものがある。また与薬には、処方をす…